
まいこ
1995, 女性, 身体的虐待・心理的虐待
道のりのタイトル
毒親とは関わらないのがいちばん!
家庭状況や脱出の背景
勉強でも生活態度でも、少しでも親の基準をクリアしないと身体的・精神的暴力を受けていました。病気になっても責められ、例えば咳ひとつ許されないので、風邪を引いたときなどは気づかれないようにするのに必死でした。このままでは自分がボロボロになるだけでなく、いつか親を殺してしまうだろうと思ったので、家を出ようと決めました。
逃げ出すまでの道のり
離れた大学に進学
#高校生
#一人暮らし
#準備
進学は家出ができるチャンス
高校で、進路を決めなければならない時期にさしかかった時、進学という名の家出ができるチャンスだと思いました。経済力も社会経験もない高校生が大手を振って親から離れることができる恰好の機会でした。大学進学にこだわりはなかったので「県外の大学に進学したいと言って反対されたら就職して家を出る」と決めていました。理数系にめっぽう弱かったので、「県外の私立大学」という、お金のかかる選択でしたが、私の大学進学を希望している親ならば、恐らく認めるだろうとのもくろみはありました。親が気軽に訪ねて来られないくらい家から距離のある大学で、自分の入りたい学部を探し始めました。新幹線を使わなければ来れないようなエリアの大学に的を絞りました。
離れた大学に進学
#高校生
#一人暮らし
#準備
親に文句を言われない大学を目指し浪人
現役で中堅の私立大学に合格しました。ただ、そこまで有名な大学ではなかったので、「これは帰省のたび、いやこれから顔を合わせるたびに、この大学に進学したことについて生涯言われ続けるだろう」と思い、浪人することにしました。難関大学を目指し、朝から晩まで一生懸命勉強しました。家から安全なかたちで離れたい、安息を手に入れたいという思いで必死でした。途中体調を崩したときもありましたが、そんな私を親は忌々しそうに私を見ていたので、「ここで止まってはいけない、駆け抜けなければ」の思いで、とにかく受験まで目をつぶって全力疾走しました。結果として第一志望には受からず、親からは「つまらない」と言われましたが、世間的には有名な難関大学に合格できたので、自分の中での達成感はありました。
就職活動
#高校生
#大学生
#一人暮らし
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国家公務員になり経済力を獲得
大学進学で安息できる空間を確保できましたが、その先の就職ではまた苦労しました。親からは法曹になるよう言われていたからです。それまで親の言う通りにしてきたし、自分の意見を持とうとすると「お前は何も考えずに親の敷いたレールの上を走っていればいいんだ!」と言われてきたので、希望する仕事というものも見つかりませんでした。言われるままに司法試験の勉強をしていましたが、一生人の揉め事に巻き込まれる人生は嫌だと思っていたので、泣きながら勉強していました。あるときぷっつりと勉強ができなくなり、司法試験予備校に通えなくなってしまいました。結果、司法試験合格はならず、国家公務員として働くことになり、親は心底がっかりしていました。ですが、経済力を持ってしまえばこちらのものです。